燃油サーチャージは絶対に払わねばいけないの?

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航空券に記載されている『燃油サーチャージ』とは何?これ絶対に払わなければいけないの?
そんな疑問を現役外資系航空会社勤務の筆者が説明します。

燃油サーチャージってそもそも何?

燃油サーチャージとは、航空券の価格に含まれる追加料金の1つです。航空機は飛行するために燃料を使いますが、その燃料の価格は日々変動します。燃料の価格が高いと航空会社の運航コストも上がりますし、逆に価格が安い場合はコストも下がります。

そこで、航空会社は燃料の価格変動に対応するために、航空券の価格に燃油サーチャージを追加することになりました。それをお客様(搭乗者)にも負担して貰おうという特別追加費なのです。燃油サーチャージは、実際の燃料費の変動に応じて価格が上下します。

燃油サーチャージは絶対に払わなければならないの?

最近はとにかく燃油サーチャージが高くて驚きます。一時は急高騰し、2023年頭は北米行きで燃油サーチャージだけで1人分が10万円を超えました!!)

結論から申しますと、残念ながら、燃油サーチャージを払わない方法は一般的にはありません。
航空会社は運航コストをカバーするために燃油サーチャージを設定しており、航空券の価格に含まれています。この料金は一般的な航空券料金と同様に支払う必要があります。

ただし、航空会社によっては燃油サーチャージを廃止して、航空券の価格に燃料費を含める「燃料費込み料金」を導入している場合もあります。燃油サーチャージは航空会社ごとに異なり、航空券の価格に含まれる金額もルートや時期によって変動します。そのため、航空券を購入する際には最新の料金を確認し、燃油サーチャージが含まれているかどうかを理解することが大切です。

どうして同じルートでも航空会社によって価格が違うの?

  1. 燃料調達の方法: 航空会社は燃料を調達する方法や契約条件が異なります。燃料を割引価格で調達できる航空会社は燃油サーチャージを低く設定することができる可能性がありますが、割引が得られない航空会社は燃油サーチャージを高く設定せざるを得ない場合もあります。
  2. 航空会社の規模とルート: 大手航空会社は多くの便を運航し、多くの国際線や長距離路線を持っています。一方、小規模なLCC(格安航空会社)は限られたルートで運航する場合があります。大規模な航空会社は燃油サーチャージを大量に収集できるため、額を抑えることができますが、小規模な航空会社は航空券の価格に含まれる燃油サーチャージが高くなる可能性があります。
  3. 競争と需要と供給: 同じルートで複数の航空会社が競合している場合、燃油サーチャージを低く設定してお客を引き込もうとすることがあります。一方で需要が高まっているルートでは、航空会社は燃油サーチャージを上乗せしても需要が減ることなく売り上げを確保しようとします。
  4. 燃料価格の変動: 燃料価格は日々変動します。航空会社は燃油サーチャージを設定する際に、将来の燃料価格の変動を予測しなければなりません。そのため、航空会社ごとに異なるタイミングで燃油サーチャージの額が変更されることがあります。

これらの要因が航空会社ごとに燃油サーチャージの額が違う理由です。航空会社は経営戦略や運航計画に基づいて燃油サーチャージを設定し、運航コストを適切にバランスさせるようにしています

燃油サーチャージを払わない、もしくは費用を抑える方法は?

  1. 航空券を直接航空会社に直接購入する: 一部の航空会社は、燃油サーチャージを適用せずに航空券を販売している場合もありますが、一般的な航空会社では燃油サーチャージが適用されます。航空券を購入する際には、航空会社の公式ウェブサイトや旅行代理店を通じて料金を確認することが一般的です。
  2. 代替ルートを利用する: 燃油サーチャージが高額な航空会社の代わりに、別の航空会社や代替ルートを利用することで、料金を抑えることは可能です。例えばLCC(ローコストキャリア)は、燃油サーチャージを設けていない場合があります。エア・アジア、ジェットスターアジア、ZIP AIRなど。また、レガシー・キャリアでは、カタール航空は導入しておりません。
    ただし、時には便数やスケジュールに限りがあるため、希望の条件に合う代替ルートを見つけることが難しい場合もあります。
  3. キャンペーンやセールを利用する: 時折、航空会社がキャンペーンやセールを実施しており、その際に燃油サーチャージが無料となる場合があります。しかし、これらの特典は期間限定であり、旅行の計画や予約タイミングが重要です。

燃油サーチャージは航空会社の経営に直接的に関わる部分であり、運航コストを賄うために必要な料金です。航空会社が設定した料金体系に基づいて航空券を購入することが一般的であり、燃油サーチャージを回避することは一般的には困難なのです。

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